ビジネスマナー ~名刺交換(名刺とは編)~

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DX、ITといった言葉が飛び交い、リモート会議やWeb面談という選択肢も増えました。名刺交換は形骸化していくのでしょうか?…とは言え、日本のビジネスシーンで名刺交換は、まだまだ根強く慣習が残っています。基本を知っていて得をすることはあっても損をすることはありません。まずは、「名刺」そのものについて見ていきましょう。

そもそも名刺とは、どういうものでしょうか。

名刺のサイズは「黄金比」

「名刺」といえば
日本で生活されている方であれば、誰しもが受け取る場面の多いツールではないでしょうか。

ビジネスシーンではもちろん、住居や車など高額な買い物をするときや、銀行との取引等で担当者が付く場合など、日常でも活躍しています。単純に自己紹介用にご準備されている方もいらっしゃるかもしれません。

皆さん、一般的な名刺の大きさは何㎝かご存知でしょうか。

91mm×55mm

日本で一般的に使われている名刺は「91mm×55mm」です。

サイズ規格「4号」とも呼ばれています。ちなみに、この「4号」ですが、関西では全く同じ 91mm×55mm サイズの呼び方を「9号」と呼ぶこともあります。

業務上、名刺発注などに関わる方が転勤などされた際、頭の隅に入れておくと役に立つときがあるかもしれませんね。

さて、この 「91mm×55mm」 は、「黄金比」で構成されています。

「黄金比」=「人間が最も美しいと感じる比率」

「黄金比」= 「1:1.618」

「黄金比」…デザインなど学ばれたことがある方は、なじみのある言葉かもしれません。

この「黄金比」は、キャッシュカードやトランプ、ディスプレイの規格サイズなど身近にあるものから、歴史的建造物や美術品まで、国境や世代を超えあらゆるものに古くから使われてきている美のバランスです。

名刺のサイズについても、この比率が定着し現代に至ります。

ですが、名刺のサイズに決まりはありませんので、実際は多種多様な形や素材の名刺があります。あなたが名刺交換を行う場合も、二つ折りや三つ折りタイプ、大きさや形に特徴があるもの、色々なタイプの名刺を手に取ることになるかもしれませんね。

名刺雑学その① 

名刺のサイズ「91mm×55mm」は、「黄金比」で構成されている

名刺の「刺」は何?

名刺発祥の地とされている中国では、古くは三国時代(三国志の時代ですね!)のお墓から名刺が発見されています。当時、紙は発明されていました。ですが、竹簡に名前を書き、使用していました。

名刺の発祥地 = 中国(三国時代)

竹簡とは、竹を割って細長い札の形にしたものです。この竹簡を紐で束ねて、相手に伝えたい長文を書いたりもしていました。

そして、「名刺」には ”名前を書いた刺”という意味があります。 では、「刺」とは何でしょうか。

「刺」は、漢王朝の高祖劉邦(りゅうほう)にさかのぼる時代のある習慣に由来しています。当時の中国では、訪問先の相手が不在にしていた場合、訪問したことを知らせるため、名前とメッセージを書いた竹簡(や木簡)を、訪問先の戸口に置かれた箱や、塀に刺しておく習慣がありました。

刺」 =  「メッセージを書いた竹の札(竹簡や木簡)」

劉邦が妻を迎えるとき、妻になる人の父親へメッセージを書いた竹簡(と木簡)を戸口に ”刺し” ました。認めてもらえるよう何度も ”刺し”たようです。

そして、”相手にメッセージを伝えるための竹簡・木簡” を「刺」と表すようになったということです。

名刺雑学その② 

名刺の「刺」は、 戸口に「刺す」が由来になっている

漢王朝時代の「名前やメッセージを書いた竹の札(竹簡や木簡)」を戸口に残す習慣より由来

日本の名刺の歴史

「名刺」は初対面の相手が、どこの企業(団体)に所属しており、どういった立場(または資格)を持っているのか、受け取る側に知らせる手段の一つです。

日本では、19世紀初め頃の江戸時代から使用されています。
当時の名刺は、訪問先で相手が不在の際に残す”メッセージカード”の役割を持っていました。

江戸時代は、和紙に墨で名前を書いて活用していました。
その後、幕末に西洋から印刷技術が伝わったことがきっかけとなり、手書きから印刷物へ変化していきます。当時は名前とあわせて家紋を印刷していたりもしたようです。

1寸 = 30.303mm

3寸 = 91mm

先にお伝えした名刺のサイズ「 91mm×55mm 」の由来については諸説あります。1854年にフランスの写真家のディスデリが考案した写真付き名刺のサイズの影響を受けたともいわれています。

当時の日本の長さの単位は、「尺」と「寸」でした。
ディスディリの名刺サイズの長辺に一番近い「3寸」が採用されたようです。

名刺雑学その③ 

日本で名刺は、 江戸時代後期(19世紀初頭)から使われていた

※19世紀初頭は11代将軍「徳川家斉」が将軍職の時代

まとめ

今回は、名刺交換のお話をする前に、名刺そのものについて
以下の3点をpointに豆知識をお伝えしてきました。

  • 名刺のサイズは「黄金比
  • 名刺の刺は何?「三国志の時代
  • 日本の名刺の歴史「江戸時代

皆さんが、名刺交換なさった後や、何を話していいのか迷ったときなどに、お役に立てれば幸いです。

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